【コーヒーの味】特徴から自分にピッタリの1杯が見つかる!種類別でご紹介!

特徴から自分にピッタリの一杯を見つけよう!種類別でご紹介!

ただの飲み物ではなく、朝の目覚めやリラックスタイムを豊かに彩る大切なパートナー、それがコーヒーです。
しかし、コーヒー豆の種類や味わいの違いが多すぎて、自分にぴったりの一杯を見つけるのは難しいし、めんどくさいと感じていませんか?

そんなあなたに向けて、今回はコーヒーの味の特徴から、診断チャートを元に理想の一杯を探すお手伝いをします。自分の好みやライフスタイルに合ったコーヒー豆を見つけて、毎日のコーヒータイムをもっと特別なものにしてみませんか?

さあ、あなたにピッタリの一杯を見つける旅に出かけましょう!

目次

コーヒーの味・おいしさとは?

コーヒーを飲む女性

コーヒーの味・おいしさは、その複雑で多彩な風味が織りなすハーモニーから生まれます。香り、酸味、苦味、コク、後味といった要素がバランスよく組み合わさることで、一杯ごとに異なる魅力を楽しむことができます。

コーヒーの味:味覚について

味を確かめる少女

味と一言で表してしまうと、香りといった要素も含まれますので、ここでは舌で直接感じる事ができる「味覚」についてご紹介します。

コーヒーの代表的な味覚は「酸味」「苦味」です。

コーヒーのおいしさを表すのに重要な要素となります。
お店などでもコーヒー豆の味を紹介する際に、よくこの「酸味」と「苦味」の度合いを表示しています。

コーヒーの味「酸味」とは?

コーヒーの酸味は、コーヒーの味わいの中で非常に重要な要素の一つであり、その鮮やかさやバランスを決定づけます。酸味は、一般的にフルーティーで爽やかな印象を与え、コーヒーの風味に複雑さを加えます。
まずはその酸味はそもそも何からくるものなのか?という酸味の要因について解説します。
主にコーヒーの酸味は下記の要因から生まれます。

①有機酸

コーヒー豆には、さまざまな有機酸が含まれており、これが酸味の主な要因です。代表的な有機酸には以下のものがあります。

クエン酸柑橘系の酸味を感じさせる酸。フルーティーで明るい酸味が特徴。
リンゴ酸青りんごのようなさわやかな酸味。クエン酸よりもやわらかい印象です。
乳酸クリーミーでまろやかな酸味。ヨーグルトのような風味を連想させます。
酢酸鋭い酸味で、バランスを欠くと不快な酸味に感じられることがありますが、適度であればフルーティーさを増強します。

これらの有機酸は、コーヒー豆の栽培環境、収穫時期、加工方法によって異なり、焙煎や抽出方法にも大きな影響を受けます。

②ロースト(焙煎)の度合い

焙煎度合いによって、コーヒーの酸味は大きく変化します。焙煎が進むにつれて、酸味が減少し、苦味が増す傾向があります。

③産地

コーヒー豆の産地によって、酸味の特性が大きく異なります。気候、標高、土壌などの環境条件が風味に影響を与えます。

アフリカ(特にエチオピア、ケニア)これらの産地のコーヒーは、明るくフルーティーな酸味が特徴です。エチオピア産は柑橘系やベリー系の酸味が強く、ケニア産はしっかりとしたワインのような酸味があります。
中南米(コロンビア、コスタリカなど)中南米のコーヒーは、明るくクリアな酸味とバランスの良い甘味が特徴です。リンゴ酸やクエン酸を感じやすいです。
インドネシアこの地域のコーヒーは、酸味が控えめで、どちらかというとスパイシーで土っぽい風味が特徴です。酸味は穏やかで、濃厚なボディが楽しめます。

④品種

コーヒーの品種によっても酸味の特徴が異なります。

アラビカ種アラビカ種は酸味が豊かで、フルーティーで華やかな風味が特徴です。栽培が難しいため、高品質なコーヒーが多く、酸味のバランスが良いとされています。
ロブスタ種ロブスタ種は酸味が少なく、苦味が強いのが特徴です。耐病性が高く、主にインスタントコーヒーやブレンドコーヒーに使用されます。

⑤抽出方法

抽出方法によって、酸味の感じ方が大きく変わります。下記に代表的な抽出方法をいくつか挙げます。

ペーパードリップ紙フィルターが微細な成分を除去するため、クリーンで明るい酸味が際立ちます。特に浅煎りのコーヒーでは酸味が強調されます。
フレンチプレスフィルターが金属製のため、コーヒーオイルや微細な粉が多く残り、酸味がまろやかになり、コクが強調されます。
エスプレッソ高圧で短時間に抽出されるため、濃厚で力強い酸味が感じられます。特にエチオピアやケニア産の豆を使用すると、酸味がはっきりと出やすいです。
コールドブリュー冷水で長時間かけて抽出するため、酸味が抑えられ、滑らかでまろやかな風味が楽しめます。酸味が苦手な人に向いています。

コーヒーの酸味は、有機酸の種類や量、焙煎の度合い、産地、品種、そして抽出方法によって大きく変化します。酸味が強いコーヒーは、フルーティーで明るい印象を与えますが、焙煎や抽出方法の工夫次第で、酸味を抑えたまろやかな味わいにも仕上げることができます。酸味の感じ方は個々の好みにもよるため、さまざまな方法を試して、自分に合ったコーヒーを見つけることが大切です。

コーヒーの味「苦味」とは?

コーヒーの風味に深みや複雑さを与える重要な要素の一つです。
酸味に続き、ここでもまずは「苦味はそもそも何からくるものなの?」という苦味の要因についてお話いたします。
主にコーヒーの苦味は下記の要因から生まれます。

ロースト(焙煎)

コーヒーの苦味は、焙煎の度合いによって大きく変化します。焙煎が進むほど苦味が強くなる傾向があります。

浅煎り(ライトロースト)苦味は控えめ。
中煎り(ミディアムロースト)苦味は少し強くなりますが、まだ穏やかです。
深煎り(ダークロースト)苦味が顕著に強くなり、焙煎による香ばしい風味が前面に出てきます。チョコレートやカラメル、スモーキーな味わいが特徴です。

クロロゲン酸の分解

クロロゲン酸は、コーヒー豆に含まれる主要な抗酸化物質の一つで、焙煎中に分解され、苦味の原因となる化合物が生成されます。

クロロゲン酸生豆に多く含まれるクロロゲン酸は、焙煎中に加熱されることで分解し、「キノリン酸」や「カフェオール」という化合物に変化します。これらの物質が、コーヒーの苦味の主な原因となります。
焙煎度合いとクロロゲン酸の分解焙煎が進むほど、クロロゲン酸の分解が進行し、より強い苦味が生じます。特に深煎りでは、クロロゲン酸のほとんどが分解され、苦味が強くなります。

カフェイン

カフェイン自体もコーヒーの苦味に寄与する成分です。

カフェインの苦味カフェインは天然に苦味を持つアルカロイドです。コーヒーの苦味の約10~15%はカフェインによるものとされています。カフェインの量は、コーヒーの品種(アラビカ種とロブスタ種)や焙煎度によって異なります。
品種による違いアラビカ種はロブスタ種よりもカフェイン含有量が少ないため、一般的に苦味が控えめです。一方、ロブスタ種はカフェイン含有量が多く、より強い苦味を持ちます。
焙煎による影響焙煎が深くなると、カフェインは若干分解されますが、全体として苦味に大きく影響を与え続けます。

抽出方法

抽出方法も苦味の強さに大きく影響します。抽出条件によって、コーヒーの苦味成分がどれだけ溶け出すかが決まります。

抽出時間抽出時間が長いほど、コーヒーの苦味成分が多く溶け出します。例えば、フレンチプレスでの長時間抽出や、エスプレッソの抽出時間が長すぎる場合、苦味が強く感じられます。
水温高い温度で抽出すると、苦味成分が多く溶け出します。エスプレッソは高温で短時間で抽出されるため、濃厚で苦味の強い風味になります。逆に、低温で抽出するコールドブリューでは、苦味が抑えられ、まろやかな味わいになります。
挽き具合粉の挽き具合が細かいほど、抽出時に成分が多く溶け出しやすくなり、苦味が強く感じられます。エスプレッソのように細挽きで短時間高圧抽出される場合、苦味が強調されます。

つまり、ロースト(焙煎)や抽出方法で苦味はある程度コントロールできるという事が言えます。
そして、言及しておきたいことはコーヒーの面白いところでもあるのですが、苦味が必ずしも悪いわけではなく、他の風味と調和することで深みや複雑さが増し、おいしさに繋がることがあるという事。
大人になると苦いモノが好きになる現象なんなんでしょう。

コーヒーの味:香りについて

湯気ののぼるコーヒー

コーヒーを楽しむ上で欠かせない要素であり、味覚とともに飲む人の心を豊かにします。コーヒーの香りをかぐだけでリラックスできたり、ホッとするという感覚みなさんもわかるかと思います。
コーヒーの香りというのは非常に複雑で、芳香族化合物の生成、焙煎の度合い、産地や品種、抽出方法、そして時間の経過によって大きく影響されます。
それぞれの要因に基づいてコーヒーの香りを説明します。

芳香族化合物

コーヒーの香りは、主に「芳香族化合物」と呼ばれる成分によって構成されています。これらの化合物は、コーヒー豆の焙煎過程で生じ、独特の香りを生み出します。コーヒーには800種類以上の芳香族化合物が含まれており、これが香りの複雑さを生み出しています。

代表的な芳香族化合物

フルフリルメルカプタンコーヒー特有の香ばしさをもたらす成分。
フェニルエタノールバラのような甘い香りを持つ成分。
ピラジン焙煎によって生成される香ばしいナッツの香り。
ジメチルジスルフィドスモーキーな香りを与える成分。

焙煎によるコーヒーの味への影響

焙煎の度合いによっても大きく変化します。焙煎が進むにつれて、コーヒー豆の中でさまざまな化学反応が起こり、香りの成分が生成されます。

浅煎り(ライトロースト)焙煎が軽く、豆本来の風味が強く残るため、フローラルやフルーティーな香りが特徴です。華やかで明るい香りが感じられます。
中煎り(ミディアムロースト)香ばしいチョコレートやナッツ、キャラメルのような香りが加わります。酸味と甘味のバランスが取れた、複雑な香りが楽しめます。
深煎り(ダークロースト)スモーキーでカラメルのような濃厚な香りが強調され、焙煎による苦味も香りに反映されます。酸味は抑えられ、コクのある香りが特徴です。

産地と品種によるコーヒーの味

産地と品種によっても大きく異なります。産地の気候や土壌、栽培環境によって生まれる独特の風味を反映しています。

エチオピア華やかでフローラルな香りが特徴。ジャスミンやベルガモットのような、軽やかで繊細な香りを持つことが多いです。
ケニア力強いフルーティーな香りが特徴。ブラックカラントやシトラスの香りが強く、酸味の効いた香りを楽しめます。
ブラジルナッツやチョコレートの香りが特徴。滑らかでバランスの取れた香りがあり、重厚感があります。
インドネシア土っぽくてスパイシーな香りが特徴。ウッディで深みのある香りがあり、複雑な風味が感じられます。

抽出方法によるコーヒーの味への影響

抽出温度、抽出時間、そしてフィルターの種類が香り成分の抽出に影響を与えるため、同じ豆でも抽出方法によって香りが大きく変わります。

ペーパードリップフィルターを通すことで、クリアでクリーンな香りが引き立ちます。フローラルやフルーティーな香りが強調されることが多いです。
フレンチプレスオイルや微細な成分が多く残るため、より豊かで重厚な香りが楽しめます。チョコレートやナッツ、スパイスの香りが強く出ます。
エスプレッソ高圧で抽出されるため、香りが濃縮されて強く感じられます。焦げた砂糖やカラメル、ダークチョコレートのような香りが強調されます。
コールドブリュー冷水でゆっくり抽出するため、まろやかな香りが特徴です。穏やかで爽やかな香りが楽しめます。

時間の経過によるコーヒーの味への影響

コーヒーの香りは、時間の経過とともに変化し、徐々に弱くなります。淹れたてのコーヒーは、最も豊かで複雑な香りが楽しめますが、時間が経つと香りの成分が揮発し、香りが次第に薄れていきます。さらに、酸化が進むことで、香りが変質し、平坦で紙っぽい香りや酸化した油のような香りが強くなることもあります。豆を挽いた後も同様で、空気に触れると酸化が進み、香りが失われやすくなるため、豆のまま保存し、できるだけ新鮮な状態で使用することが大切です。

淹れたて香りが最も強く、芳香族化合物が活発に感じられます。豊かな香りを楽しめる最良のタイミングです。
時間が経つと香りの成分が揮発し、香りが次第に弱くなります。酸化が進むと、香りが変質し、平坦で紙っぽい香りや酸化した油の香りが強くなります。
保存の影響コーヒー豆を挽いた後、空気に触れると酸化が進み、香りが失われやすくなります。豆のまま保存するか、密閉容器で保存することで、香りをできるだけ保つことができます。

焙煎度合いの種類による味について

コーヒー豆の焙煎

コーヒー豆の「焙煎」とは?

青臭い香りしかない生豆(グリーンビーンズ)を熱によって加熱し、コーヒーの風味や香りを引き出す過程のことを指します。
焙煎は、コーヒーの味わいを決定する最も重要なステップの一つであり、焙煎の度合い・方法によって、同じ豆でもまったく異なる風味が生まれます。

8つの焙煎度合い

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焙煎度特長味わい
ライトロースト
(極浅煎り)
最も浅い焙煎で、豆の色は明るい茶色。豆の色は明るい茶色。酸味が強く、豆本来の風味や個性がよく感じられます。フルーティーで明るい風味が特徴で、軽い口当たりです。明るくフルーティー、酸味が際立つ。苦味はほとんど感じられません。
シナモンロースト
(浅煎り)
ライトローストよりやや深い焙煎で、豆の色はシナモン色。酸味がしっかりと残り、やや甘みが出始めますが、まだ軽い風味です。明るい酸味、軽いコクで甘さがほんのり感じられることも。
ミディアムロースト
(中浅煎り)
豆の色は中程度の茶色。甘味と酸味のバランスが取れ、より豊かな香りが楽しめます。豆の個性がまだ生きつつ、焙煎の風味も感じられるバランスの良い焙煎度です。酸味と苦味のバランスが良く、軽いコクが感じられる。
ハイロースト
(中煎り)
ミディアムローストよりもやや深い焙煎で、豆の色はやや濃い茶色。甘味と酸味のバランスが取れ、香ばしさが強まります。焙煎の香りがより感じられ、適度なコクもあります。酸味がまだ残りつつも焙煎由来の甘味とコクが感じられる。
シティロースト
(中深煎り)
豆の色は中濃茶色。酸味が穏やかになり、焙煎による甘味とコクが引き立ちます。バランスが良く、豊かな風味が楽しめます。酸味は抑えられ、甘味と苦味のバランスが取れている。香ばしさが増し、風味豊か。
フルシティロースト
(中深~深煎り)
シティローストよりさらに深い焙煎で、豆の色は濃い茶色。苦味と甘味が強くなり、酸味はほとんど感じられなくなります。チョコレートやカラメルのような深い風味が出てきます。深いコクと甘味があり、苦味が際立つ。ほとんど酸味を感じない。
フレンチロースト
(深煎り)
豆の色は非常に濃い茶色、もしくは黒に近い。苦味が非常に強く表面にオイルが浮き出ることも。焙煎の香ばしさが全面に出て、スモーキーな風味が特徴です。非常に強い苦味とスモーキーさで、ほとんど酸味は感じられない。力強い味わい。
イタリアンロースト
(極深煎り)
最も深い焙煎度で、豆の色は黒に近い。スモーキーな風味で非常に強い苦味がある。エスプレッソなど濃いコーヒーに適しています。豆の表面はオイリーで、非常に濃厚な風味。苦味が極めて強く、スモーキーで濃厚な味わい。酸味はほぼゼロ。

ちなみに、日本で多く販売されているコーヒーの焙煎度合いは、ミディアムローストからシティロースト(中煎りから中深煎り)にかけてのものが主流です。
日本ではドリップコーヒーが一般的な為、この抽出方法に適した焙煎度合いがミディアムローストやシティローストという事、また、ミディアムローストやシティローストは、酸味、苦味、甘味のバランスが良く、多くの人に受け入れられやすい味わいでちょうど良い飲みやすさというのが理由のようです。

ひき方の種類による味の違いについて

挽いたコーヒー豆

コーヒー豆を「挽く」とは?

焙煎したコーヒー豆を粉状にすることを指します。
コーヒー豆は挽くことで、豆の内部の成分が抽出しやすくなり、お湯と接触する表面積が増えるため、コーヒーの風味や香りが最大限に引き出されます。
尚、コーヒーを挽く際には、挽き具合「挽き目」が重要となります。挽き目の粗さや細かさは、抽出方法に合わせて調整する必要があります。
また、挽き方(抽出方法にも影響してきますが)によっての味わいの違いもでてきます。

コーヒー豆の「挽き目」5種類を解説

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挽き目特長味わい適した抽出方法
極細挽き粉砂糖や小麦粉のように非常に細かく挽かれた状態。非常にきめ細かく、粉末状に近い質感です。濃厚でクリーミーなコーヒーが特徴。抽出が非常に早く、濃い風味が楽しめます。ターキッシュコーヒー(トルコ式コーヒー)
細挽き砂糖の粒よりも細かく、サラサラとした質感。粉の粒子が均一で、非常に細かいです。濃厚で力強い味わいが特徴。コーヒーオイルが多く抽出され、深い風味が得られます。エスプレッソ、モカポット
中細挽き細挽きより少し粗く、ややしっとりした質感。粒の大きさがやや均一で、滑らかさがあります。バランスが良く、酸味とコクがしっかり感じられる。抽出時間を調整しやすいのが特徴です。エアロプレス、ポアオーバー(ハンドドリップ)
中挽き粗塩や砂糖くらいの大きさで、最も一般的な挽き方。挽き具合が均一で、粉の粒が目立ちます。バランスが取れており、酸味と苦味がほどよく引き出される。飲みやすいコーヒーを作るのに適しています。ペーパードリップ(ドリップコーヒー)、サイフォン、コーヒーメーカー
粗挽き岩塩やパン粉のように大きめの粒で、粉の質感がしっかりとしています。粒が大きいため、お湯の通りが良いです。滑らかでまろやかな味わいが特徴。抽出時間が長めでも、バランスの取れた風味が楽しめます。フレンチプレス、コールドブリュー

ちなみに、日本で多く販売されているコーヒーの「挽き目」は中挽きです。
ペーパードリップ、コーヒーメーカー、サイフォンなど、さまざまな抽出方法に対応できるため、汎用性が高いという点、また、日本の多くの家庭で使用されているコーヒーメーカーは、中挽きに適した仕様が多いという理由から結果的にスーパーやコンビニで販売されている多くのレギュラーコーヒーが中挽きの状態で提供されています。

入れ方の種類によるコーヒーの味の違いについて

エスプレッソ

コーヒーの味わいは、入れ方(抽出方法)によって大きく異なります。各抽出方法にはそれぞれの特徴があり、コーヒーの風味や香り、口当たりに違いを生み出します。以下に、代表的な入れ方による味の違いを説明します。

コーヒーの入れ方10種類

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抽出方法味わい
ペーパードリップ挽いたコーヒー豆をペーパーフィルターにセットし、上からお湯を注いで抽出する方法。最も一般的な抽出方法で、自宅やカフェでも広く利用されています。クリアでクリーンな味わいが特徴。フィルターが微粉や油分を除去するため、雑味の少ないコーヒーが楽しめます。
 ネルドリップ布製のネルフィルターを使用してコーヒーを抽出する方法。手間がかかりますが、伝統的で風味豊かな抽出法としてこだわりのある人には根強い人気があります。まろやかで濃厚な味わいが特徴。布フィルターが微細な成分を通すため、しっかりとしたコクが感じられます。
 フレンチプレスガラス製のポットに粗挽きのコーヒー豆を入れ、お湯を注いで数分間浸した後、金属製のフィルターでプレスして抽出する方法。オイル分や微粉が多く残るため、コクがあり、豊かな風味が楽しめます。クリアさよりも重厚感のある味わいが特徴。
 サイフォンガラスの上下に分かれた容器を使い、下からの加熱によってお湯が上部に移動し、コーヒーが抽出される。抽出後はお湯が再び下部に戻る仕組み。華やかで香り高いコーヒーが楽しめます。見た目も美しいため、視覚的な楽しみもあります。
 エアロプレスコーヒー粉とお湯をシリンダー状の装置に入れ、圧力をかけて短時間で抽出する方法。持ち運びが簡単で、アウトドアでも使える手軽さが魅力です。基本的にはクリーンで滑らかな味わいですが、抽出時間を調整することで、さまざまな風味を引き出せるのも特徴です。
 コールドブリュー粗挽きのコーヒー豆を水に浸し、冷蔵庫で長時間(12〜24時間)かけて抽出する方法。熱を使わずに抽出するため、酸味が少なく、まろやかな味わいに仕上がります。すっきりとしていてまろやかな味わいで苦味が少なく、爽やかな口当たりが特徴。冷たい状態(アイスコーヒーとして)でそのまま飲むのが一般的です。
 パーコレーターコーヒー粉の上にお湯を循環させ、何度も繰り返し抽出する方法で電気式や直火式のものがあります。キャンプやアウトドアでも使われることが多いです。しっかりとした濃い味わい。長時間抽出すると苦味が強くなるため、好みの濃さに調整が必要です。
コーヒーメーカー自動でお湯を注いでコーヒーを抽出する機械。ペーパーフィルターやメッシュフィルターを使うタイプが多く、手軽に大量のコーヒーを淹れることができます。家電量販店などでも多く販売されています。安定した品質のコーヒーが淹れられる。ペーパードリップに似たクリアな味わいが特徴で、家庭やオフィスで広く使用されています。
水出しコーヒーコールドブリューと似ていますが、専用の水出しポットやサーバーを使い、常温または冷水で時間をかけて抽出する方法。冷蔵庫でなく、常温でも抽出可能です。滑らかで酸味が少ない味わい。苦味も抑えられ、爽やかな後味が特徴です。
インスタントコーヒー毎度おなじみインスタントコーヒー。説明不要かと思いますが一応…。コーヒーを抽出後に乾燥させ、粉末や顆粒状に加工したもの。お湯に溶かすだけで簡単にコーヒーが楽しめるため、手軽さが最大の魅力です。淹れたてのコーヒーには劣るものの、手軽にコーヒーの風味が楽しめます。商品によって香りや味わいにこだわったものも多く、品質がどんどん向上しており、スーパーなどでもたくさんの種類が販売されています。

抽出方法によってコーヒーの個性が際立つため、自分の好みに合った入れ方を選ぶことが、コーヒーをより楽しむポイントです。

飲み方によるコーヒーの味の違い

湯気ののぼるコーヒー

ここでは、定番の飲み方からコーヒーが苦手な方も楽しめるアレンジ方法までコーヒーの飲み方による味の違いをご紹介いたします。

ホットコーヒーとアイスコーヒーの違いについて

ホットコーヒーは温かさからくるリラックス効果や心地よさがあり、アイスコーヒーは冷たさによる爽快感が魅力です。季節によって飲み分ける楽しみもありますよね。
ここでは、それぞれの特徴・味わいの違いを解説します。

ホットコーヒーの特徴

抽出温度は90~96℃前後で、温かい状態で飲みます。
コーヒー豆の香りが豊かに立ち上り、温度によって風味が開花します。
また、飲む際の温度によっても味わいが変化しやすいのが特徴です。

ホットコーヒーの味わい

酸味ホットコーヒーは、コーヒーの酸味が明確に感じられます。特に浅煎りのコーヒーでは、フルーティーな酸味が際立ちます。
苦味抽出温度が高いため、苦味もはっきりと感じられますが、温度が高いことで苦味がバランス良く感じられることが多いです。
甘味高温での抽出により、コーヒー豆に含まれる糖分がキャラメル化し、ほのかな甘味を感じることがあります。
コク温かいコーヒーは、オイル分が液体に溶け出しやすく、コクがしっかり感じられます。特に深煎りのコーヒーでは、重厚なコクが楽しめます。

アイスコーヒーの特徴

“冷やすことで香りの立ち上がりが抑えられ、風味の一部が変化します。
氷を入れて提供されることが多いため、時間が経つと薄まることがあります。”

アイスコーヒーの味わい

酸味アイスコーヒーでは、酸味が強く感じられることがあります。特に急速に冷やした場合、酸味が際立ち、冷たさがそれを強調します。浅煎りの豆では、爽やかな酸味が楽しめます。
苦味冷やすことで苦味がややマイルドになりますが、深煎りの豆を使ったアイスコーヒーでは、しっかりとした苦味が残ります。これはアイスコーヒーの特徴の一つで、清涼感のある苦味が楽しめます。
甘味アイスコーヒーでは、冷たさによって甘味が感じにくくなることが多いです。そのため、甘味を強調したい場合は、砂糖やシロップを加えることがあります。
コク冷やすことでオイル分が固まり、ホットコーヒーに比べてコクが軽く感じられることがあります。ただし、深煎りの豆を使った場合は、重厚感が残ることもあります。

「番外編」フレーバーコーヒーとは?

フレーバーコーヒーは、コーヒー豆に香料や天然のフレーバーを加えることで、独特の香りや味わいを楽しめるコーヒーのことを指します。通常のコーヒーとは異なり、風味に重点を置いたものが多く、さまざまな味のバリエーションがあります。以下に、フレーバーコーヒーの特徴と、それがホットコーヒーやアイスコーヒーでどのように味わいに影響するかを説明します。

フレーバーの種類

バニラ甘くてクリーミーな香りと味わいが特徴で、コーヒーの苦味を和らげます。
キャラメル 濃厚で甘い香りが特徴で、コクのある味わいを楽しめます。
チョコレートリッチで甘さと苦味が絶妙に混じり合った風味。コーヒーの苦味と非常によく合います。
ヘーゼルナッツ香ばしいナッツの風味が特徴で、コーヒーに奥行きを与えます。
シナモン温かみのあるスパイシーな香りが特徴で、秋冬の季節に特に人気です。

ホットとアイスについて

フレーバーコーヒーの飲み方にもホットとアイスがあります。ホットフレーバーコーヒーでは、フレーバーの香りがより強調され、濃厚な味わいが楽しめ、アイスフレーバーコーヒーは、冷たさがフレーバーを和らげ、爽やかな飲み口になります。
それぞれのフレーバーと温度によって、コーヒーの味わいが大きく変わるため、好みやシチュエーションに合わせて楽しむことができます。

「エスプレッソ式」コーヒーを使ったバリエーションの味の違い

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特徴味わい
カフェラテエスプレッソにたっぷりのスチームミルクを加えたドリンク。通常、ミルクとエスプレッソの比率は3:1程度。
上に薄い層のフォームミルクが加えられることが多い。
ミルクがたっぷり入っているため、非常にマイルドでクリーミーな味わいが特徴。エスプレッソの苦味が抑えられ、飲みやすい。
カフェラテは、コーヒーの濃さよりもミルクのまろやかさを楽しむ人に向いています。
カフェモカエスプレッソ、スチームミルク、チョコレートシロップを組み合わせたドリンク。ホイップクリームがトッピングされることが多い。
チョコレートの風味が加わるため、デザート感覚で楽しめる。
チョコレートの甘さとエスプレッソの苦味が絶妙にバランスし、濃厚で甘くリッチな味わいが楽しめます。
カフェモカは、チョコレートの風味を楽しみたい人や、コーヒーの苦味が少し和らいだデザート系のドリンクを好む人におすすめです。
エスプレッソ非常に濃縮されたコーヒーで、専用のエスプレッソマシンで高圧で抽出されます。通常30ml程度の量。
クレマ(泡の層)が表面に浮かぶのが特徴。
強烈な苦味と深いコクが特徴。濃厚で力強い味わいがあり、後味も長く続きます。
エスプレッソは、純粋にコーヒーの風味を楽しみたい人や、目を覚ましたいときに最適です。
エスプレッソ・マキアートエスプレッソに少量のフォームミルクを加えたドリンク。マキアートはイタリア語で「染み」の意味で、エスプレッソにミルクを「染み込ませた」状態。
エスプレッソの力強さを保ちつつ、ミルクのまろやかさをほんの少し追加したもの。
エスプレッソの強い風味がありつつも、少量のミルクが加わることで、苦味が若干和らぎ、口当たりがまろやかになります。
エスプレッソの濃厚さを楽しみながら、少しだけミルクの柔らかさを感じたい人に向いています。
カフェ・アメリカーノエスプレッソにお湯を加えて薄めたドリンク。通常のブラックコーヒーに似た外観ですが、エスプレッソがベースです。
エスプレッソ1ショットに対して2〜3倍程度のお湯を加えることが多いです。
エスプレッソの苦味が和らぎ、飲みやすいが、しっかりとしたコーヒーの風味が残ります。普通のドリップコーヒーよりも味が濃く、奥行きがあります。
カフェ・アメリカーノは、ブラックコーヒーのような飲み心地を楽しみたいけれど、エスプレッソの深い味わいを感じたい人におすすめです。

アレンジによるコーヒーの味の違い(苦手な人でも楽しめる)

コーヒーが苦手な人でも飲みやすいアレンジは、ミルクやシロップ、アイスクリームなどを加え、苦味を和らげ、甘さやクリーミーさを楽しめるように工夫されたものです。スターバックスなどではたくさんのアレンジコーヒーが販売されていますね。自分に合ったアレンジを見つけて、コーヒーを気軽に楽しんでみてください。

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特長おすすめポイント
キャラメルマキアートカフェラテにバニラシロップを加え、キャラメルソースで仕上げたドリンク。甘さと風味が豊かで、デザート感覚で楽しめます。キャラメルの甘さとミルクのまろやかさが、コーヒーの苦味をほとんど感じさせません。初心者や甘党の人に特におすすめです。
フラペチーノコーヒー、氷、ミルクをブレンドして作る冷たいドリンク。シロップやホイップクリーム、ソースなどをトッピングすることが一般的です。冷たくて甘いドリンクで、コーヒーの風味がかなり抑えられています。フルーツフレーバーやチョコレート、キャラメルなどのバリエーションが豊富で、コーヒー初心者でも飲みやすいです。
バニラアイスコーヒーバニラアイスクリームをコーヒーに浮かべたデザートドリンク。アイスクリームが溶けることで、コーヒーがクリーミーに変わります。バニラアイスの甘さと冷たさが、コーヒーの苦味を中和し、まろやかな飲み心地になります。デザート感覚で楽しめるため、コーヒーの苦手な人でも挑戦しやすいです。
ハニーラテカフェラテに蜂蜜を加えたドリンク。蜂蜜の自然な甘さがミルクとよく合います。砂糖の代わりに蜂蜜を使うことで、よりナチュラルで優しい甘さが楽しめます。コーヒーの苦味が和らぎ、リラックスできる味わいです。
アイスカフェオレドリップコーヒーと冷たいミルクを1:1の割合で混ぜたドリンク。氷を加えて冷やして飲みます。ミルクの量が多いため、苦味が抑えられ、クリーミーで飲みやすいです。シロップや砂糖を加えて甘さを調整することもできます。
抹茶ラテ with コーヒーショット抹茶ラテにエスプレッソのショットを加えたドリンク。抹茶の風味とコーヒーの香りが絶妙にマッチします。抹茶の風味がメインとなり、コーヒーの苦味が柔らかく感じられます。抹茶好きの人には特におすすめのアレンジです。

「味」から見るコーヒー豆の種類(名前)

たくさんのコーヒー豆

フローラル・フルーティーな酸味が特徴のコーヒーグループ

エチオピア モカフローラルでフルーティーな香りと明るい酸味が特徴。
ケニア力強い酸味とフルーティーな風味、ワインのような酸味が感じられる。
コスタリカ明るい酸味とクリーンなフルーティーさが特徴。
パナマフローラルで繊細な酸味と複雑な風味(特にゲイシャ品種)。

ナッツやチョコレートの甘味、滑らかなコクが特徴のコーヒーグループ

ブラジルナッツやチョコレートの甘味が強く、酸味は穏やか。
コロンビアバランスの取れた酸味と甘味、チョコレートやナッツの風味が特徴。
グアテマラ複雑な風味とナッツやチョコレートの甘味、豊かなコク。
メキシコ軽いボディとクリアな味わい、ナッツやフローラルな香り。
ペルー柔らかな酸味と中程度のボディ、チョコレートやナッツの風味。
ホンジュラス明るい酸味と柔らかな甘味、ナッツやチョコレートの風味。

濃厚で重厚なコク、スパイシーな風味が特徴のコーヒーグループ

マンデリン濃厚なボディとスパイシーで土っぽい風味。
トラジャ豊かなコクとスパイシーな風味、酸味が少なく深みがある。
ブルーマウンテンバランスの取れた風味と滑らかな口当たり、深いコクと香り。
カナリオ滑らかでバランスの取れた味わい、ナッツやチョコレートの甘味。

ワインやベリーのような独特の風味が特徴のコーヒーグループ

エチオピア モカ独特のワインのような風味、フローラルでフルーティー。
ケニアブラックカラントやシトラスの香り、ワインのような酸味。
キリマンジャロ明るい酸味とシトラスやベリーのようなフルーティーな風味。

希少でユニークな風味が特徴のコーヒーグループ

コピ・ルアク滑らかで穏やかな酸味、深いコクと独特の風味。
ブルーマウンテン世界最高峰のバランスと滑らかな口当たり。
コナ優雅でフローラルな香り、柔らかい酸味と甘味。
百年樹珈琲濃厚で複雑な風味、甘味が強く深い余韻。

滑らかでバランスの取れた味わいが特徴のコーヒーグループ

コロンビアバランスの取れた酸味と甘味、ナッツやチョコレートの風味。
ブラジルナッツやチョコレートの甘味が強く、酸味は穏やか。
キューバまろやかな酸味とチョコレートのような甘味、バランスの取れた味わい。
ドミニカ滑らかでまろやかな味わい、柔らかな酸味と甘味。

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は、あなたにピッタリのコーヒー豆を見つけるべく豆、焙煎、挽き、抽出方法から味について解説いたしました。

いかがだったでしょうか?

ポイントは下記6点です。

  1. 豆を産地によって風味が違う。
  2. 同じ豆でも味、香り、焙煎、挽き、抽出方法によって変化する。
  3. 味、香り、焙煎、挽き、抽出方法で味、香りをある程度コントロールする事ができる。
  4. たくさんのアレンジ方法があり、コーヒーが苦手な人でも楽しめる。

記事をまとめていて感じたのですが、コーヒーは奥が深い・・・。

実際にたくさんのコーヒーを飲んでみて、自分にピッタリの一杯を見つける工程もコーヒーの楽しみなのかもしれませんね。

また、他にも気になる事があれば深掘りしていきたいと思います。

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この記事を書いた人

37才|Webクリエイター|デザイナー

イラストレーター歴17年。アドビ認定プロフェッショナル(Adobe Certified Professional)の資格を持つ2児のデザイナーパパ。
経験と知識をもとに、現場に近い目線で情報を発信していきます。
※最近は雑記ブログになりつつある…

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